先週の木曜日、Windows Server "Longhorn" Beta3 セミナーに参加してきました。
いつものように、簡単にイベント参加レポートを。
# セッション一覧はこちらから。
【基調講演 & ゼネラルセッション】
午前中は休憩なしで基調講演とゼネラルセッション2本が続きました。
基調講演はまぁよくある Longhorn 概要紹介と「今朝 Longhorn のβ3がリリースされたと報告があったよ♪セミナーから帰るころには日本語版もダウンロードできるようになっているよ。」という発表でした。
数十枚ぐらいスライドがあったと思いますが、私が見たことのないスライドはひとつもありませんでした…
ちょっと手抜きしてしまいますが、内容は各種IT系メディアさんがまとめてくれているレポートをご参照ください。
⇒ ITPro: マイクロソフトがLonghorn互換性検証の勘所を披露
⇒ Enterprise Watch:マイクロソフト、Windows Server“Longhorn”日本語版ベータ3を公開
⇒ MSN: マイクロソフト、次世代サーバー用OS“Longhorn Server”の概要を説明
⇒ MYCOM: Windows Server部門の責任者が明かす、「Windows Server "Longhorn」の全貌
⇒ ITmedia: Longhornの最新テクノロジーと新機能を詳説するセミナーが開催
いろいろと内容が広範に及んでいることが分かると思いますが、それでもあえてひとつテーマをあげるのであれば“仮想化”だったと思います。
思い起こせば、Windows Server 2003 のころはひたすら Security 一色だった感がありますが、現在は(もちろん重要エリアのひとつではあるものの)セキュリティにだけフォーカスを当てるような段階ではなくなったということなのでしょう。良い方向に進化をしてきていることの表れの一つだと思います。
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なおこの基調講演中にゲスト・スピーカーとして Intel の人が招かれ、プロセッサ関連の説明が行われました。かなり熱く Itanium 2 の説明をしていましたが、個人的には正直なところ「もう IA64 はいいでしょ」という感じでした。未だに Windows の基本的なサービスの中にも動かないものがあったり、DELL/IBM といった米国企業が消極的であったりする現状では、いくら Intel & 一部の国産メーカーがIA64を積極的に売っていこうとしても限界があると思います。
ここ数年の Intel の動きは明らかに対AMDなどにおいて後手後手に回って深手を負っている印象が強く、下手にIA64を引っ張り続けると取り返しのつかないところまで行ってしまうのではないかと少々心配です…
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基調講演に続いて行われたゼネラルセッションは、基調講演の内容と被る部分が多かったり、それでいて説明が不十分(中途半端)な項目が多かったりと、位置づけが少々微妙なところでした。
【T-201: Windows Server "Virtualization" アーキテクチャ プレビュー】
午後は3つのトラックに分かれてセッションが行われました。
で、一つ目は注目度No.1の仮想化関連セッションに参加。今回のテクニカルセッションで一番集客力が高かったように感じます。
内容ですが、Microsoft が抱く仮想化ビジョンから始まり、Virtual Server 2005 R2 の紹介、そしてメインに Windows Server Virtualization という流れで説明が行われました。特に新しい情報があったわけではありませんが、Windows Hypervisor に関して(この時期の一般向け説明としては)やや詳しいアーキテクチャ紹介が行われるなど、力の入れようを感じました。
会場の様子を見ていると、「VSSをサポートしているので、(VHDファイル単位で丸ごと)ゲストOSのオンライン・バックアップができます」という部分の説明が特に高い関心を引いていたようです。実際に問題なく取れるのかどうかは実際のモノが出てこないことにはなんともいえませんが、個人的にも強く期待してみたいところです。
【T-302: 次世代サーバーの管理機能 ~Windows PowerShell 編】
午後2つ目は Windows PowerShell のセッション。これが一番面白かったです。
50分あるセッションのうち35分間ぐらいはひたすらコマンドを叩くDemoという構成で、とにかく「何ができるのか?」を直に理解できるセッションでした。次から次へとコマンドが打ち込まれてはその結果が返ってくる様子を見ていると、とにかく自分でも早く動かしてみたいと思わせるのに最も有効な方法のセッションだったと思います。
Windows の世界においては新しい分野であるため、まだまだ定着には時間がかかるかもしれませんが、徐々に PowerShell が ITPro の中でもデファクトとして機能するようになってくると思います。
なおセッション中に案内があったのですが、TechNet フォーラム内に PowerShell フォーラムができたようです。
⇒ Windows PowerShell フォーラム
【T-207: System Center 製品群で実現するシステム管理の最適化】
3コマ目は、ちょっと Longhorn から離れて System Center のセッションへ。
一言で感想を言うならば、“説明早すぎ!”でした。。。
「約60枚を超えるスライド+多数のDemo」という構成に加え、(具体的な機能紹介はSCOM2007に絞っていたものの)多数あるSystem Center ファミリ製品を一通り紹介していたため、急ぎ足になるのは仕方がないところなのですが…
分かりやすく噛み砕いて説明してくれていたとは思うのですが、まだまだブランド力の低い System Center ということで「初めてこの製品群を知る」聴講者も多かったと推測します。そのような人々に果たして System Center の根本的な良さや方向性が伝わったかというと、やや微妙だったかも。
とはいえ、SCOM 2007 の機能別デモ(アクセスログ収集、エラーレポーティング など)はかなり分かりやすく、興味を掻き立てていたのではないかと思います。
【T-207: T-204: Windows Server "Longhorn" におけるターミナル サービスの機能強化】
最後の1コマは、Terminal Service のセッションに参加。
RDP 6.0の機能全般紹介後、“リモートプログラム”と“TS ゲートウェイ”の2つに絞って説明が行われました。すでに知っている人にとってはまたそれかー、という感じの内容ではありますが、会場の反応はかなり良かったです。結構ターミナルサーバー関連は期待している人が多そうな感じでした。
特にTS ゲートウェイは、VPNを提供していないか限定しているような企業では、OSリリース当初より普及が進むのかもしれません。
- まとめ -
どのセッションを受けていても感じましたが、Windows Server "Longhorn"には「(仮想化技術はともかく)これがあるから Longhorn を入れる!」と思えるほどの強力なキーテクノロジーがあるわけではないです。ある意味、OSとしては Windows Server 2003 で十分に完成されたものができてしまっているのではないかと思います。
しかし SML/SDM に基づく管理機能の全面的な見直し・向上など、目立たないけれど実運用を支援する様々な試みが取り入れられており、長年マイクロソフトが言い続けているDSIに向けて着実に一歩二歩進んでいるのが分かります。
単純な機能マッピングでは評価できない部分が多いですが、特にITPro な人々は積極的に Longhorn を評価する価値があると思います。