2009年5月アーカイブ

昨日付で、VMwareの最新仮想化製品であるVMware vSphere 4がGA(General Availability)となりました。
名前が大きく変わりましたが、VMware Infrastructure 3 (VI3)の後継製品です。

【ヴイエムウェア、VMware vSphere™ 4 出荷開始】
http://www.vmware.com/jp/company/news/releases/vsphere-ga.html

昨日 vSphere 4 の製品紹介を聞いてきたんですが、思っていた以上に強化されていたり設計変更されていたりするところがあり、わざわざ慣れ親しんだ名称を一新するだけのことはあると感じました。

大小さまざまな変更点がありますが、個人的に気になった点を列挙すると

  • リソース制限の緩和
    仮想マシンに8vCPU, 255GBのRAM割り当てが可能。ホストも64コア, 1TBまで対応に。
    先日、MicrosoftがHyper-V 2.0の制限緩和を発表しましたが、VMwareはあっという間にその一歩先にいった感があります。

  • パフォーマンスの劇的向上
    すでにVMmarkとかでも結果が公表されてきていますが、各種ハードウェアアシスト機能(Intel VT-x/AMD-v/Intel VT-d/EPT/RVI)との組み合わせがかなりいいようです。仮想化によるオーバーヘッドは、大規模システムでも15%未満だとか。

  • 新機能のVMware FT
    仮想マシン間での無停止サーバーを実現する、vSphere 4の目玉機能。FT化するためには仮想マシンに割り当てるvCPUが"1"でなければいけないなど制限はありますが、用途によっては使えそうです。

  • vStorage APIとかvNetwork Distributed Switchとか
    これまで各種ドライバや機能を独自で内側に持つ(All in One)のがVMware ESXというイメージでしたが、ストレージやネットワークを中心にAPIだのCisco Nexus 1000Vスイッチだの機能外出しに動き始めている様子。これだけ高機能なものの集まりになってくると、外出しは当然の流れかもしれません。

  • 柔軟性の拡張
    VMDKを動的拡張できるようになったり、仮想マシンの割り当てメモリやCPUを動的に変更できたり。

  • vCenter Server リンクモード
    単一管理コンソール(vSphere Client)から複数のvCenter Serverを一元管理する機能のようです。なんと、vCenter Server間のデータ共有にADAM(Active Directory Application Mode)を利用しています。VMware ViewのConnection Serverと同じような感じになるんでしょうかね。

という感じで、ざっと並べてみただけでもお腹いっぱいになりそうなレベルです。

Hyper-V 2.0もvSphere 4も早く実機を使って遊びたいなぁと思うものの、最近のこの手の製品はハードウェア要件が厳しくて環境を用意する段階で挫折しそうになるのもまた事実...

Oracleが74億ドルでSunを買収したのは記憶に新しい(というかまだまだ現在進行中)ですが、そちらの処理も終わらぬうちにさらなる買収が発表されました。

【Oracle Buys Virtual Iron】
http://www.oracle.com/us/corporate/press/018535

Xenベースの仮想化ソリューションベンダーとして早くから名を上げていたVirtual Iron Softwareを、Oracleが買収することになったようです。買収金額は未公表。

これまでもPeopleSoftだったりHyperionだったりBEAだったりと、巨大な買収を成し遂げてきたOracleですが、この立て続けの買収劇は堅実だった企業が多角化経営で失敗してしまうというシナリオが浮かんでしまうのは私だけではないはずσ(^_^;)

でもこの2つの買収がもし確実に消化されるようであれば、総合ITベンダーとしての絶対的な地位を確立させていくんでしょうね。

さて今回のVirtual Ironの買収だけを取り上げてみると、狙いは間違いなくOracle VM周りの仮想化技術強化でしょう。個人的にはOracleの仮想化に関するポリシーとか取り組み具合はあまり好きではないんですが、もし今後Oracle VMが本格的に普及しだすようになったら手をつけないわけにはいかないんだろうなぁ...

正直なところ、もうVMware, Microsoft, Citrixでおなかいっぱい状態なので、これ以上仮想化分野だけで振り回されたくない(=_=)
あー、でもその前にKVMが普及してくるかも。。。

昨日の記事でも書いたように、現在開催中のTech・Ed North America 2009からいろいろな最新情報が出てきています。

そんな中で、Hyper-V関連の新しい情報も出てきたようなのでご紹介。

【Tech Ed: Windows Server 2008 R2 Hyper-V News!】
http://blogs.technet.com/virtualization/archive/2009/05/12/tech-ed-windows-server-2008-r2-hyper-v-news.aspx

とりあえず名称はHyper-V R2になるっぽいですね。Hyper-V 2.0という呼び方がこれまで一般的でしたが、RC版でもR2という名称で表示されているようなので確定でしょう。

次にスペック関連の新情報が2つ。

1. 仮想化ホストは64CPU(※コア数)までサポート
リンク先では現行より4倍になったと書いてありますが、パッチを適用すると現状でも24CPUをサポートできるはずなので、正確には2.67倍ですね。

現状でここまで大規模なHyper-V環境を構築するケースはレアだと思いますが、将来性を考えると制限が緩和されたのはよいことでしょう。

2. 1サーバーあたり最大で384VMか合計512vCPUまでのVMを起動可能

こちらは現行だとパッチ適用後で192VM(パッチ適用前は128VM)までサポートしていましたので、ざっくり2倍のVMを立ち上げられるようになったようです。

ちなみにVMware ESXの場合はコアあたりの上限を明記しています。こっちの方が現実的なので、できれば書き方を合わせてほしいところ。
※ESX 3.5の場合、Update 3適用で20VM/コアをサポート(Update 2以前は8VM/コア)。

Hyper-Vの最大構成ベースで計算すると、1コアあたり6VM (=384VM÷64CPU)になるので若干心もとないかなぁ...
まぁここまでの規模感はまず現実的には考えられません(考えたくありません)がヽ(´ー`)ノ

それからLive Migrationに関する仕様も公開。
ホスト間で異なるCPUを使用していてもLive Migrationを実現する機能「Processor Compatibility」が提供されるようです。

ただしIntel ⇔ AMD間といった異なるCPUベンダー間でのLive Migrationはできません。まぁこれはアーキテクチャーを考えれば仕方がないでしょう。

とりあえず現時点で公開できるHyper-Vの仕様関連情報はこれで一段落だと思いますが、具体的なソリューションや技術詳細に関するセッションが後半登場してくると思いますので、それらの情報にも注目していきたいと思います。

5/11から、Tech・Ed North America 2009@Los Angelsが開催されています。
というわけで今週1週間はいろいろと技術的な情報が出てくるはずですので、関連情報に注目です。

で、まずは大き目のネタとしては基調講演でWindows 7Windows Server 2008 R2、さらにはOffice 2010SQL Server 2008 R2に関する最新情報が公開されました。すでに↓のように日本語プレスリリースになっています。
(微妙に日本語訳がおかしいので、できれば英語版一読をお勧め。)

【マイクロソフト、不況下に企業の成長を支援する新しいテクノロジ群を発表 】
http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3691

     
  • Windows 7を今年のholiday shopping seasonに間に合うように出荷すること。

  •  
  • Windows Server 2008 R2のRCを本日付で公開したこと。

  •  
  • Windows Server 2008 R2もWindows 7と同じタイムフレームで出荷すること。

というあたりが大きな発表でしょうか。

Windows 7の年内リリースは当初予定通り(やや遅め)な感じですが、Windows Server 2008 R2も同時期出荷というのはやや予想外でした。もちろん、いつものように気が付いたらまた出荷時期が伸びていたという可能性はありますが...

いろいろこれから本格的に技術者向け情報も回るようになってくるでしょうから、できればそろそろRC版とかを使ってマジメに評価してみたいですね。


なお、今後のTechEd関連の情報は↓のVirtual Pressroomである程度まとまった情報が公開されると思いますので要チェック。
あとはTechNet Blogsとかでも不意打ちのようにディープな情報を書いてくれる人が出てくると思いますので、余裕があればこちらもチェックしておきましょう。

【Microsoft Tech•Ed North America 2009 Virtual Pressroom】
http://www.microsoft.com/presspass/events/teched/default.mspx